大阪府のお客様から組立代行をご依頼いただいた実績をご紹介します。
依頼のきっかけは現在使用中のPCがWindows 11の要件を満たさないこと。OSサポート終了に備えて新しいPCを用意したいというご要望でした。ただしGPU(RTX2060)とストレージはまだ使えるため流用したい、そしてリムーバブルベイで2台のSSDを手軽に入れ替えられる構成にしたいという少し特殊な要件もありました。
パーツはすべてお客様ご自身でご用意いただき、当方へ郵送。受け取り後に組立・動作確認まで行いました。
ご依頼の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご依頼経路 | 公式HP(お問い合わせフォーム) |
| お客様の地域 | 大阪府 |
| 依頼背景 | 現在のPCがWindows 11非対応のため新調 |
| CPU | Ryzen 7 9700X(新品) |
| GPU | RTX2060(旧PCから流用) |
| ストレージ | SSD 2台(旧PCから流用)+ リムーバブルベイで管理 |
| パーツ準備 | お客様ご用意・郵送にてお預かり |
Windows 11非対応PCからの乗り換えという背景
Windows 10のサポートは2025年10月に終了しています。サポートが切れたOSを使い続けることは、セキュリティアップデートが提供されなくなることを意味します。特に仕事や金融取引にPCを使用している場合は、リスクが無視できません。
Windows 11への移行が難しい主な理由はTPM 2.0とCPU世代の要件です。
TPM 2.0
Windows 11はセキュリティチップ「TPM 2.0」の搭載が必須要件です。2017年以前に発売されたPCの多くはTPM 2.0非対応であり、BIOSレベルで有効化もできないケースがあります。
対応CPUの制限
Microsoft が定めるWindows 11対応CPUリストには上限があり、IntelはCore 8世代以降、AMDはRyzen 2000シリーズ以降が対象です。それ以前のCPUを搭載したPCは、公式にはWindows 11へのアップグレードができません。
今回のお客様のPCもこれらの要件を満たしておらず、新しいPCへの乗り換えを決断されました。
Ryzen 7 9700X を選んだ理由
新しいCPUにはAMDのRyzen 7 9700Xを選択しました。
Zen 5アーキテクチャ採用
Ryzen 7 9700XはAMD最新のZen 5アーキテクチャを採用したCPUです。前世代(Zen 4)と比較してIPC(クロックあたりの処理性能)が向上しており、ゲーム・動画編集・日常用途のいずれにも高い性能を発揮します。
TDPが低く扱いやすい
Ryzen 7 9700XはTDP 65Wと発熱が抑えられています。同クラスのCPUとしては静音・省電力で、ミドルタワー以上のケースであれば標準クーラーでも十分に冷却できます。
AM5ソケットの長期対応
Ryzen 9000シリーズが採用するAM5ソケットは、AMDが2027年まで対応を継続すると公言しています。将来的なCPUアップグレードの際もマザーボードをそのまま使えるため、長く使えるプラットフォームです。
Windows 11の要件を完全に満たす
TPM 2.0対応マザーボードとの組み合わせで、Windows 11の要件を完全に満たします。
RTX2060の流用について
GPUは旧PCで使用していたGeForce RTX2060を流用しました。
RTX2060は2019年発売のGPUですが、2026年現在も用途によっては十分に現役です。
フルHDゲームなら問題なし
1080p解像度でのゲームプレイであれば、多くのタイトルで高設定・60fps以上を維持できます。軽量なタイトルや競技系FPSであれば144fps以上も狙えます。
動画編集・配信にも対応
NVENC(NVIDIAのハードウェアエンコーダー)を搭載しているため、ゲーム配信・動画編集のエクスポートでGPUを活用できます。RTX世代の機能(レイトレーシング・DLSS)にも対応しています。
流用でコストを抑える
GPU価格が高止まりしている状況では、RTX2060を流用してまず新しいPCを完成させ、必要を感じたタイミングでGPUをアップグレードするというアプローチは合理的です。RTX2060からのアップグレード先としてはRTX4060・RTX4070あたりが費用対効果の高い選択肢になります。
リムーバブルSSDベイの組み込み
今回の構成で最も特徴的だったのが、2台のSSDをリムーバブルベイで管理するという要件です。
リムーバブルベイとは
リムーバブルベイ(ホットスワップベイ)とは、PCケースの5.25インチベイや3.5インチベイに取り付けるアタッチメントで、SSDやHDDをトレー(引き出し)に載せてスライドするだけで着脱できるようにする仕組みです。ドライバー不要で、工具なしにストレージの入れ替えが可能になります。
どんな使い方ができるか
用途別にSSDを使い分ける
「仕事用OS」と「ゲーム・プライベート用OS」をそれぞれ別のSSDにインストールし、差し替えるだけで起動ドライブを切り替えるという使い方が代表的です。デュアルブート設定の煩雑さがなく、ひとつのSSDを取り出せばそのデータに物理的にアクセスできないためセキュリティ上のメリットもあります。
バックアップ・保管の利便性
使用中のSSDをそのまま取り出して別の場所に保管したり、バックアップ用SSDと入れ替えたりする運用がしやすくなります。
パーツの保護
使っていないSSDをPC本体に装着したままにしておく必要がないため、システムへの影響なく保管できます。
注意点
リムーバブルベイに対応するインターフェイスはSATA接続が一般的です。NVMe(M.2)SSDは通常、リムーバブルベイでの運用には向いておらず、SATAのSSDが前提になります。今回はSATA SSD 2台を使用するというご要望でしたので、問題なく対応しました。
作業内容
パーツ一式がお手元に到着した後、以下の手順で組立を進めました。
- 流用パーツ(GPU・SSD)の外観・端子状態確認
- マザーボードへのCPU・CPUクーラー・メモリ取り付け
- ケースへのマザーボード組み付け
- リムーバブルベイのケースへの取り付け・固定
- SSD×2台のリムーバブルトレーへのセット・接続確認
- GPUの取り付け・補助電源接続
- 電源ユニット・全配線の接続
- フロントパネルコネクタの配線
- ケーブルマネジメント(裏配線処理)
- BIOS起動・全パーツ認識確認(CPU・メモリ・GPU・SSD各2台)
- Windows 11 インストール・初期動作確認
- リムーバブルベイのSSD入れ替え動作確認
SSDのリムーバブルベイ運用は、BIOSおよびOS上での認識を2台とも確認した上で、実際にトレーを抜き差ししての認識テストまで実施しました。
完成したPCはこちら

同様の依頼を検討されている方へ
今回のような「旧PCからパーツを流用して新しいPCを組む」という依頼は珍しくありません。GPU・ストレージ・電源などは、新しい構成でもそのまま使えることが多く、全部買い直すよりコストを抑えられます。
また、リムーバブルベイのような少し特殊な構成も、事前にご相談いただければ対応できます。「こんな使い方がしたい」という要望から逆算した構成の提案も行っています。
パーツはすでにお持ちの場合は組立代行のみのご依頼、パーツ選定からご相談の場合は構成相談からのご依頼、どちらにも対応しています。
流用パーツあり・特殊構成もご相談ください。全国郵送対応・組立代行6,000円〜。
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